酸っぱくない珈琲はどれですか？
よく聞かれる。
もともと果実である珈琲で、その特徴を引き出そうとするとアシディティはすごく重要な要素。
酸味というと大雑把過ぎるけどフルーティな果物のような酸味は珈琲の甘さを増幅させる重要なテイストで、これを一度味わうと病みつきになるんだけどね。
焙煎技術の乏しいロースターや焙煎後の管理が甘いロースターの場合、本来のフルーティな酸味を出せず、鮮度劣化で酸化したような嫌な酸味を出す珈琲になってしまい、酸っぱくない珈琲が飲みたいと仰るほとんどの人はそんな珈琲ばかり飲まされているんじゃないかと思う。
酸っぱくない珈琲は？と聞かれお勧めするのはイルガチェフェ・シダモ・ホンジュラスのハイロースト。
敢えてフルーティな酸味を持つ珈琲を全く酸っぱくないですよと言ってお出しする。
どうですか？とお伺いすると全く酸っぱくないというお答えをいただく。
フルーティな酸味が嫌な酸味である筈がない。
サードウェーブ以降、日本も浅煎り珈琲が主流になってきたけど、本当にその良さを出せるロースターは極めて少ない。
