シングルオリジン

焙煎前の生豆(キマメではなくナママメ)。

種類によって緑色だったりベージュだったり茶色だったり生産工程によりまちまち。

 

シングルオリジンってあまり耳に馴染みが無いかもしれないけれど、要するにAファームの珈琲豆もBファームの珈琲豆も出荷組合によって混ぜられて〇〇国産として出荷されるのではなくAファームの豆、Bファームの豆、単一ファームブランドで出荷している物を指す。

日本の農業でも最近やっとシングルオリジンを意識する生産者が増えてきている。苦労して差別化して生産した可愛い商品を他と混ぜられるのはゴメンだと出荷組合から離脱する生産者が出てきている。

販売ルートを開拓し、物流も含め全て自分でやる必要が出てくるが圧倒的に差別化しているという自負があれば自分のファームをブランディングするのは正しいと思う。消費者も価値のあるものを食べることができる。

例えば、魚沼産コシヒカリという地域ブランドはあるが結局はそこ止まりで、同じ魚沼でも田中さんと鈴木さんの畑では味が違うのに混ぜられているからブレンドの味しか味わえない。

日本で最もシングルオリジンが発展している業種は酒蔵だろう。米、水、麹、温度管理、湿度管理、杜氏の酒への思い、全て独自の路線を貫く。そこまで繊細だからこそ、国内どころか海外でも造り酒屋の日本酒が脚光を浴びている。

 

写真の豆はコスタリカ。この国はほとんどがマイクロロットで大量に安定供給できる豆ではないが、栽培から乾燥まで一貫してファームで行い、より品質が高く付加価値のある珈琲を生み出そうとした努力が実り、圧倒的に美味しい珈琲を産するようになる。消費国からの引き合いが強く人気が高い。

この珈琲はシュマバマイクロミル、モンテジャボニート農園、フランシスコ・メナ氏が魂を込めて作った珈琲。